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zoom RSS 鼻毛の理由

<<   作成日時 : 2009/08/10 22:35   >>

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ハゲているおっさんに「あなた、ハゲてますよね」と言うのがためらわれるのは、
ハゲが簡単には直せないものであって、
それを指摘することに何ひとつ前向きな意味がないからだというのはよくわかる。
安く確実に増毛してくれる業者を紹介するのでなければ、
その指摘はナンセンスであり、悪口以外のなにものでもない。

一方、鼻毛が鼻の外へ飛び出している人がいる。
鼻毛は切ればいいだけのものだから、いくらでも直しようがある。
それなのに、なんだか指摘することがためらわれる。
それがなぜなのかという答えが、ある人との出会いをきっかけに見つかった。

その人とは僕の先輩社員で、
横浜の高層マンションで優雅に過ごす独身貴族50代のおっさんである。
彼の鼻毛は、栽培したカイワレのように無数に鼻の外へ伸び出している。
自分では全く気付いていないのかというとそうでもないらしく、
いつも手で鼻を隠したり、鼻毛を押し込めるように触っているので、
それほど気になっているのなら、あらかじめ切ってきたらいいではないかと思うが、
なぜか伸ばし放題に伸ばしているのは、
家に鏡がないためなのかなんなのか理由はさっぱりわからない。

ともかく見ているこっちとしては、
あいにくその癖によって、かえってそこに目が行ってしまい、
話をしていてもそこばかりが気になって仕方がない(よくある皮肉な逆効果である)。
手を鼻にやる度に、「ところでその鼻毛の方がですね」と言うタイミングを探しているのだが、
やはりどうしてもためらわれ、なぜためらうのかと考えて、
これは単純に鼻毛どうこうの問題ではないのではないかという結論に至った。
つまり、鼻から出ている鼻毛そのものよりも、
鼻毛をそこまで伸ばしてしまうその人の人間性に、
なにか触れてはいけないような空恐ろしさを感じているのではないかと。

独身貴族50代、浮いた話にも縁がない男。
高層マンションの一室を牙城とし、夏場は花火を上から眺めたりなんかして優越感を感じながら暮らしている。
携帯の電波すら届かないほど高層にあるその部屋が、
彼の存在証明であり、その部屋にいる時間だけが彼の心を癒すのだ。
仕事があれば仕方なく渋々外へ出るが、もはや女性にモテようという気も、出会った女性とどうにかなるという期待も頭になく、うまくいかなくて落胆するようなことも、とうの昔になくなった。
ただ恋愛に対する諦念だけが彼の中にあり、鼻毛はその象徴といえる。

そんな彼に「鼻毛出てますよ」とでも軽口を叩こうものなら、
「お前になにがわかる!」とわけのわからぬ怒りを買いそうで、
結局のところそれがなにより怖いのである。

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鼻毛 彼氏 安西ひろこ
付き合って間もない彼氏に鼻毛が出ていたら、どう気付かせるのがいいですか? 付き合って間もない彼氏に鼻毛が出ていたら、どう気付かせるのがいいですか?とても悩んでいます。私には付き合って2週間の彼氏がいます。付き合う前に4回ほどデートをしているのですが、そのうちの2・3回は鼻毛が出ていました。もちろん、鼻毛が出ているからといって、気持ちがさめてしまうということないのですが、やっぱり一緒に歩いていて恥ずかしいと思ってしまいます。彼のためにもどうにか気付かせたいという気持ちがあるのですが、知り合って4... ...続きを見る
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2009/10/02 00:03

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